~「AIに任せる前に、自分の土台をつくろう」~
世の中では「AIで効率化を」「業務は自動化の時代へ」といった言葉が飛び交っている。
しかし、どれだけ便利なツールが登場しても、
自分自身の「仕事の進め方」が未熟なままでは、成果にはつながらない。
今回は、私自身の経験も交えながら、若手ビジネスパーソンに向けて、
“基本に立ち返る”効率的な仕事の進め方についてお話ししたい。
まずは“自分の仕事の型”をつくる
「AIの活用も大事」とよく言われるが、前提となるのは“自分自身の仕事の習慣”である。
私自身、デジタルツールは活用しているが、実は今でも手書きの手帳を手放せない。
手で書くことで頭が整理され、1日の流れが視覚化されるからだ。
効率よく仕事をする第一歩は、「TODOリスト」の作成だと考えている。
そして、それをもとに、締切のあるタスクは、必ずスケジューリングする。
漠然とした「やることが多い」ではなく、「今日、何を、何時までに終わらせるか」まで落とし込む。
この小さな行動が、1日、1週間、1ヶ月の生産性を大きく左右する。
“ゴール”を描かないと、道に迷う
どんな仕事でも、はじめにやるべきは「ゴールのイメージを持つ」ことだ。
これがないと、あっちに手を出し、こっちに気を取られ…結果、時間ばかりかかってしまう。
私も新人時代、やみくもにタスクをこなしては「結局、何が成果なんだ?」と迷子になることが多々あった。
しかし、「この企画の目的は何か?」「この提案で相手にどんな変化を起こしたいのか?」とゴールから逆算する癖をつけたことで、仕事の進み方が劇的に変わった。
ゴールが見えると、優先順位がはっきりし、無駄な作業が減る。
これは、AIにはできない「人間ならではの判断力」だ。
土台ができたら、AIで“さらに加速”させる
基本を押さえたうえで、AIをうまく使えば武器になる。
文章作成、スケジュール調整、データの要約など、自分でやれば30分かかることも、AIなら数秒だ。
ただし、AIに投げる前に、「何をどう指示するか」を明確にしないと、期待通りの成果は出ない。
つまり、AIを使いこなすには、自分が“何をしたいのか”を言語化できる力が必要なのだ。
だからこそ、手帳で思考を整理し、ゴールを明確にし、タスクを管理する習慣を持っている人は、
AIの時代でも圧倒的に成果を出せる。
まとめ:ツールに頼る前に、自分の“仕事習慣”を整えよう
生産性向上のカギは、派手なテクニックではない。日々の「TODOリスト」「スケジューリング」「ゴール設定」などの、地味な積み重ねこそが最も効果的な仕事術だ。
AIはあくまで“加速装置”にすぎない。その前に、自分自身の「考える力」「段取り力」「時間の使い方」という“土台”を固めることが、長く成果を出し続ける秘訣である。
まずは今日、手帳を開き、「今週のゴール」と「今日の優先タスク」を書いてみよう。
効率的な仕事は、そこから始まる。